よこしまな動機。

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高校卒業後、大学生、社会人、…「英語」とつかず離れずの関係を続けていた私に

転機が訪れました。


それは、赴任した高校の職員室での出来事がきっかけです。



「ウケるな。これから海外進出するの?」



笑った同僚の顔を今でも覚えています(笑)



ちょっとした雑談から、机を合わせた同僚たちと将来的な話をしていた時でした。その頃の私は、大学から始めたボールルームダンス(社交ダンス)を社会人になっても続けていました。ただ、国内の様々なスタジオや教室を回ってみましたが、どうも全てがしっくりせず、「この踊りが生まれた国で学んでみたい」という気持ちがあったのです。




いやいや…。こんな言い方は、とても高尚な感じがしますけれども、心の奥底を正直に言ったなら



「海外で一旗揚げたい。」
「自分はもっと出来る人なはずなんだから確かめたい。」
「周りを見返したい。」


こういう気持ちが99%でした。



ですから、「一旗」ってどんなことなのか。
それは何かのコンペで良い成績を取ることなのか、それともいっそ日本以外に移住することなのか、何なのかまったく何もハッキリしません。本人が分かっていないのですから。


子どもじみててお恥ずかしい限りですが、ようは何でも良いから、周囲を「ギャフン」と言わせてやりたかったのです。その「ギャフン」の題材として、海外でナントカ…というのは、私にとって大変魅力的なものでした。




せっかく就職もしたんだし、とりあえずダンスも出来てるし、まあ人生8割方は良いんじゃないの。



はたから見たらまさしく「言う事なし」ですが、当の本人は、どうも人生そのものにしっくり満足がいってない訳です。何か違うぞ、と。




その、自分でも分からない「自分への不満」→I am not enough.(私は十分ではない、満たされていない。)をまるで逆なでされたかのように感じた私に、同僚の大笑いは胸に刺さりました。



「今に見てなさい。」



苦々しい気持ちで帰宅した私は、その1か月後NYへ行くことを突如決めました。ちょうどゴールデンウィークだったのです。



あらためて、何で米国へ行くかと言ったなら、「ボールルームダンスを学ぶため」ではないのです。いや、少しはその気持ちもありましたが、それは今考えれば単なる「言い訳」です。しかも、NY、というのもかなり適当と言うかいい加減です。


「ダンス=エンターテイメント」
「エンターテイメント=NY」



ここまでするんだから、「人生」は「何か」を与えてくれるはず。
そして、その「何か」を得たなら、私の人生は人とは違う「何か」になるはず。





いや。恥ずかしさMAXであります。



「何か」ってなんなんでしょう。
当時の私に聞いてやりたいものです。


さて。そんなこぼれんばかりの期待と、よこしまな動機により、私の単身渡米が決まりました。



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