≪梢’sコラム≫
~英語ってどうしたら上達するの?~
海外旅行に行っても、現地に住んでも、なかなか自在に言葉を操れるようにならない。どうしたらいいの?
このご質問に、もしわたくしの体験からお話できることがあるとしたら、こんな答えになります。
「喧嘩」「緊急事態」「お金がからむ交渉」そして「感動」。これらの”にっちもさっちもいかない状況”。これに巻き込まれたなら、そして頼れる人が自分しかいない状況だったら、そして、そんな状況に何回も出会うなら、確実に英語力は向上すると思います。
人生経験豊富な皆様へお話しするのは、厚かましいとも思うのですが、一つここに体験談をご披露致します。
20代後半、NYで行われたダンス大会(ボールルームダンス)に出場するためにマンハッタン市内のアパートに一人で滞在していた時の話です。
NY国連本部ビル近くに立地されていたため治安も良いとのことで決めたアパートでした。
ある夕刻、地下鉄を乗り継いで通っていたスタジオから練習を終えてアパートに帰ると…。
二重になっている鍵穴の一つがボロッと取れます。
不審に思って部屋の中を覗いた私の目に飛び込んできたのは、ベッドもソファもマットレスがひっくり返されクローゼットの中の洋服も出され、驚くほどめちゃめちゃにされた、まさに背筋の凍る状況でした。
取り乱した私は、震えながら近くのカフェに飛び込みました。
すぐにウェイターさんに惨状を伝えるのですが、伝え方が悪いのか、ニヤニヤしながら「君の部屋に行っても良いの?」なんて聞かれる始末。
いや、そうじゃなくて…!とどうにか伝えようと言いあっているうちに、厨房から恰幅の良い料理人さんが顔を出し、手招きをします。
「大丈夫。すぐに警察を呼ぶから。」
口ひげを生やし白いエプロンをしたその紳士が手際よく電話をして状況説明をしてくれている間、冷えたオレンジジュースを飲みながら、何も考えられずにいました。
ほどなくして、サイレンが聞こえてきます。
パトカー2台の到着です。
ジュースの代金を払おうとすると「そんなのは良いから」と首を振る紳士。
「Good Luck!」
大柄な身体の警官3名とともにアパートに到着した私は、映画でしか見たことのない、あの姿勢(ピストルを構えながら音を立てないように歩く)の後ろにくっついて、部屋に入りました。
「プロの仕業だね。」
盗まれたのは現金のみ(日本円で30万程)だったのです。
大会で身に着ける貴金属もドレスも無事でした。
その後、有り金全部がなくなった私には、残りの滞在費、パートナー契約を結んだインストラクターに支払うレッスン代、交通費、これらを工面するという難題が現れました。日本大使館に被害届を出そうと連絡をしたり、そもそもそのアパートにはもう居られないので契約した不動産業者に相談するなどてんこ盛りな状況にいきなりブチ込まれたのです。
そんな訳で、私のレッスンはおもに朝ですが、大変お目ざめに良い(?)「会話練習」が用意されております。
身体が固まるようなピンチ、心震える感動、どうしても言いたい怒りの一言、もちろん、正当な品格ある英語もご用意致しますが、まずは「分かり合う」そのための言語習得。
もしご興味ございましたら、ぜひ心して(笑→冗談です。)レッスンにおいで下さいませ。
お目にかかれることを、楽しみにしております!
ENJOY!
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